お芝居舞台のジャンルで「大衆演劇」をご存知でしょうか?
今回は初心者でも安心、これからはじめて観劇をするという方へ、大衆演劇の世界をご紹介させていただきます。
[box class=”blue_box” title=”この記事はこんな方におすすめ”]・大衆演劇のシステムがイマイチよくわからない
・はじめて見るので一日の流れを知りたい
・大衆演劇ってマナーとかあるの?[/box]
大衆演劇とは
大衆演劇が生まれたのはなんと江戸時代。
江戸時代では歌舞伎と相撲が庶民の一般的な娯楽とされていました。
しかし、歌舞伎は料金も高く、一般庶民が頻繁に見に行けるものではありませんでした。
年月が経ち、役者さん同士でこんな考えが生まれました、「オレはもっとこんな芝居がやりたい」「庶民、大衆にも親しみやすいものにするべきだ」などの声があり誕生したのが大衆演劇です。
大衆演劇はどこに行けば見れるの?
大衆演劇の興行が行われている所は、全国各地にあります。
一度お住まいの地域、「関東 大衆演劇」などで検索をしてみてください。
劇場になっているところもあれば、健康センターやスーパー銭湯などでも公演は行われています。
また、季節によっては大きなホテルで公演を行うこともあります。
このようなときは、宿泊パックなどのお得なものもありますので調べてから行かれることをおすすめします。
大衆演劇観劇一日の流れ
まずは見に行く劇団、劇場を決めます。
そして現地まで移動をする際、ひとつだけ気をつけたいことがあります。
それは交通手段です。
ご自分のお車で移動をされる場合はまったく問題はありません。
しかし、電車やバスで移動をされる場合は気をつけてください。
場所によっては、最寄り駅からの移動手段がとても不便な場合があります。
駅からタクシーでしか行けない。というところもよくあります。
この辺りを知っておくと必要以上に交通費がかからなくて済みます。
また会場によっては、駅から往復の送迎バスが出ていることもあるので、お出かけの際は駅から会場までの移動手段も必ずご確認ください。
会場についたら
さて、会場に到着しました。
劇場入口まで行くとチケット売り場があります。
※場所によっては木戸口(きどぐち)と書かれています。
チケット代はだいたい1,800円前後が多いかと思います。
チケットを購入したら、次は座席の確保です。
基本的には全席自由です。
※イベントや特別公演などの場合は全席指定となることもあります。
もし事前に良い座席でゆったり観劇したいということであれば、各劇場に問い合わせてみてください。
座席の予約が可能なところがほとんどです。
お出迎え
座席に着き辺りを見渡してみると、劇場の両サイドの壁に、なにやら役者さんの大きなタペストリーがたくさん飾ってあります。
これはその劇団さんの座長さんや出演する役者さんの物です。
はじまる前になんとなく「座長さんはこの人かぁ」程度に見ておくと、いざ舞台がはじまったときに
「どの人が座長さん?」とならずに済みます。
ちなみにタペストリーは、必ずしも出演者全員のが飾ってあるわけではありません。
基本的には、座長さんや花形さん、劇団でメインとして活動されている方の物が多いようです。
さぁ、そして開演時間に近づいてきました。
すると、次々と役者さんが客席に出て来てくれました。
これを「お出迎え」と言うのですが、開演前に役者さんがご挨拶に来てくれます。
いよいよ開演
いよいよ開演です。
大衆演劇は基本的な構成が2パターンあります。
・パターンA |
第一部 顔見世舞踊ショー(20分ほどの短い舞踊ショー) |
-休憩- |
第二部 お芝居(約60分) |
-休憩- |
第三部 舞踊ショー(約60分の舞踊ショー) |
・パターンB |
第一部 お芝居(約60分) |
-休憩- |
第二部 舞踊ショー(約60分の舞踊ショー) |
この違いは何かというと、これは劇場側さんの運営のスタイルです。
場所により「うちは基本三部構成でお願いします。」などと劇場側さんから言われます。
そしてお芝居舞踊ショー観劇の際は、静かに見ている必要はありません。
面白ければ笑っていただいて、悲しい場面では涙を流すこともあるかもしれません。
役者さんが出て来たら周りの人に合わせ拍手をするなど、お芝居を見るだけではなく、参加をして一緒その日の舞台を作ってみてください。
お芝居や舞踊ショーには、様々な演出がされています。
しかし、一番の演出、その日の舞台を盛り上げてくれるのは、お客様の拍手や声です。
これが何より役者さんのパワーの源です。
終演後
終演後は「送り出し」と言って、役者さん全員でお見送りをしてくれます。
目当ての役者さんがいれば、握手をしたり写真を撮ったりできます。
送り出しで役者さんとお話をすることも可能です。
ただ、このとき注意をしたいのは、あまり長くなりすぎないということです。
役者さんはお客様全員に「今日はありがとうございました」などとご挨拶をしたいものです。
客席に100人お客様がいたとします。一人のお客様に5~10分使ってしまうと、送り出しだけでとてつもない時間になってしまいます。
役者さんとお話をされる場合、常識の範囲内で済ませましょう。
また、近年では当たり前のように、無言でスマホカメラを向け役者さんの写真を撮り、無断でSNSに投稿。
などという行為をよく見かけます。
役者さんからすれば問題はないのかもしれませんが、マナーとして「一枚いいですか?」「SNSに載せても大丈夫ですか?」などと聞きましょう。
大衆演劇のマナー
基本的に一般常識なことです。
スマホは音が出ないようにする。
お芝居の録画録音はしない。
また、舞踊の最中は写真撮影オッケーな劇団さんがほとんどです。
※動画撮影は基本NGです。
その際、スマホ画面の明かりが他のお客様のご迷惑にならないようにする。
無断で動画の撮影をして、動画投稿サイトにアップロードをしない。
そしてこれは各劇団さん、会場で問題になっているのですが、開演中のながらスマホ。
開演中にゲームやラインをやっているお客様もいるようです。
これは一生懸命舞台を努めている役者さんが気の毒なのでやめましょう。
お金を払っているからといって何でもしていいわけではないと思います。
大衆演劇のマナーと書きましたが、基本的には一般常識です。
せっかく観劇をするのですから、気持ちよく見たいものですよね。
まとめ
今回は「これから大衆演劇を見る」。
という方へ向け、一日の流れをご紹介させていただきました。
大衆演劇をこれからご覧になる際の参考になればと思います。